第1夜 ギリシャ神話 その3
オリュンポス十二神を、職場の組織図みたいに紹介する
オリュンポス十二神、神聖な山かと思ったら、不老不死でクビにならない不祥事役員たちの永久飲み会なんよ。
オリュンポス十二神はどんな会社組織なのか







ゼウスと主要役員は何を担当しているのか






アテナ、アポロン、アルテミスは何がすごいのか







アレス、アフロディテ、ヘパイストス、ヘルメスはどんなクセ者なのか









ヘスティアとディオニュソスはなぜ入れ替わるのか








暗記用
これだけ覚えたら、教養人の顔で会話に入れるフレーズ
口に出す時は、言葉と読みをセットで覚えると強い。
オリュンポス(おりゅんぽす)
神々の本社ビルみたいな山。会話で出せると一気に神話っぽい。
ゼウス(ぜうす)
神々の王。権力と雷と女性問題を全部持っている男。
アテナ(あてな)
知恵と戦略の女神。脳筋ではなく勝ち筋を読むタイプ。
アフロディテ(あふろでぃて)
愛と美の女神。出てくるだけでだいたい人間関係が荒れる。
よくある質問
- Q. オリュンポス十二神って何?
- A. ギリシャ神話で、オリュンポス山の中心メンバーとして語られる神々のセット。空、海、結婚、食料、知恵、戦争、愛、技術、伝令、炉か酒まで担当してる。神聖というより、欲望むき出しの役員飲み会。
- Q. ハデスはなんで十二神に入らないことが多いの?
- A. 冥界勤務で山の上に常駐してないから。ゼウス、ポセイドンと並ぶ三兄弟で超重要だけど、席の場所が違う。悪魔じゃなくて、死者の世界を回す地下支社の管理職って感じ。
- Q. アテナがゼウスの頭から出たって本気?
- A. 本気。ゼウスが知恵の女神メティスを飲み込んだあと、頭から鎧姿のアテナが出てくる。赤ちゃんじゃなくて即戦力。神話の採用経路、普通にバグってる。
- Q. ヘスティアとディオニュソスはどっちが十二神?
- A. どっちも版がある。ヘスティアは家庭の火、ディオニュソスは酒と熱狂。十二神は固定名簿というより、地域や語り手で席が動く枠組み。最後の一席が静かな火か酒かで、飲み会の空気が全部変わる。
次に読む
役員フロア、全員前科持ち
- 刑法177条同意のない性交等を処罰する規定(不同意性交等)。
- 刑法199条人を殺した者に科される罪の規定(殺人)。
- 刑法203条殺人など一定の罪について、未遂の段階でも処罰しうることを定める規定。
- 刑法204条人の身体を傷害した者を処罰する規定(傷害)。
- 刑法220条不法に人を捕らえ、または閉じ込める行為に関する規定(逮捕監禁)。
- 刑法224条未成年者を略取・誘拐する行為に関する規定。
- 民法709条故意または過失によって他人の権利を侵害した者に損害賠償責任を負わせる規定(不法行為)。
- 民法734条一定の近親者の間での婚姻を禁止する規定。
元になった物語の出来事に、現代日本の実在する法令を当てはめたらどの条文に触れうるか、という読み物としての見立てです。条文番号だけを並べています。
入試に出た
この作品が実際の大学・高校入試でどう問われたかを、出典を明記して紹介します。
- OCR Aレベル 古典文明(イギリス、Classical Civilisation H408)必修科目「The World of the Hero(英雄の世界)」
出典: ホメロス『オデュッセイア』(または『イリアス』)とウェルギリウス『アエネイス』
ホメロスの叙事詩を翻訳で精読する必修部門(科目全体の40パーセントを占める柱)。アテナ、ポセイドン、ゼウスら十二神が物語に介入する場面を引きながら、神々が英雄をどう助けまた妨げるか、神々と人間の関係をどう描いているかを論じさせる
答えの要点:答えの核心は、ギリシアの神々が物語を動かす装置として働き、しかも人間くさい感情で動く点を、場面に即して示すこと。ポセイドンは自分の子の巨人ポリュフェモスを主人公オデュッセウスに目をつぶされた恨みから、海を荒らして帰郷を妨げる神として書く。アテナは知恵と戦略の女神として主人公を導き、変装させ、助言を与える守護者として書く。ゼウスは神々の会議を主宰し、運命と正義の釣り合いを取る調停役として位置づける。さらに英雄の名誉(クレオス)を求める生き方や、客をもてなす掟(クセニア)を守るかどうかが、神々の賞罰の基準として物語を貫いていること、神々が完璧な超越者ではなく嫉妬や好悪で動くことを、具体的な場面を一つ二つ挙げて論じれば得点になる
- OCR GCSE 古典文明(イギリス、Classical Civilisation J199)「Myth and Religion(神話と宗教)」部門
出典: 『デメテル賛歌(ホメロス風賛歌)』のデメテルとペルセポネの物語
指定原典として、ハデスにさらわれた娘ペルセポネと、嘆く母デメテルが大地の実りを止める話が読まれる。冥界への旅、季節が生まれた由来、農業の女神の感情と大地の実りの結びつきを読み取らせる
答えの要点:答えるべき筋は次の通り。冥界の王ハデスが、農業と穀物の女神デメテルの娘ペルセポネをさらって妻にする。娘を失ったデメテルは嘆き悲しみ、大地を実らせるのをやめてしまうので、作物が枯れて人間も神への供え物も絶える。困ったゼウスが仲裁し、ペルセポネを地上へ返させるが、ペルセポネは冥界でザクロの実を口にしてしまっていたため、一年のうち一定の期間は冥界でハデスとともに過ごし、残りを地上で母と過ごすことになる。娘が冥界にいる間はデメテルが嘆いて大地が枯れ(冬)、地上に戻ると実りが回復する。これが季節がめぐる由来として語られる、と説明できれば核心を押さえている。女神の感情がそのまま大地の豊作と不作に直結する点、この物語がエレウシスの秘儀という宗教儀礼の由来にも結びつく点に触れるとなお良い
- 日本の大学入試 倫理・共通テスト(源流思想)倫理(古代ギリシアの思想)
出典: ホメロスの叙事詩に代表される神話的世界観(ミュトス)
神々の物語(ミュトス)で世界を説明する見方から、理性(ロゴス)によって万物の根源(アルケー)を探る自然哲学への転換を問う。ホメロスの叙事詩は、その前段階にあたる神話的世界観の代表として位置づけられ、両者の違いを選ばせる正誤問題などで出る
答えの要点:押さえるべき対比は、ミュトスからロゴスへの転換。ホメロスの叙事詩のように、世界の出来事を神々の意志や物語(ミュトス)で説明する見方から、タレスをはじめとするイオニアの自然哲学者が、神話に頼らず理性(ロゴス)で万物の根源(アルケー)を求める見方へ移った、という流れを言えれば正解できる。タレスは万物の根源を水とし、観察と論理で世界を説明しようとした最初の哲学者とされる、という具体例を添えるとよい。神話的世界観が誤りで哲学が正しい、という単純な優劣ではなく、説明の仕方が物語から理性へ変わった点が要点。ホメロスはあくまで転換以前の神話的世界観の代表として置かれる、と整理する
- 日本の大学入試 世界史(ギリシア文化)世界史(古代ギリシア)
出典: ホメロス『イリアス』『オデュッセイア』、ギリシア神話とローマ神話の神名対応
叙事詩の作者と作品の正しい組み合わせ、人間くさい神々を持つ多神教というギリシア文化の特徴、ゼウスとユピテルのようなギリシア神とローマ神の対応関係を、正誤問題や記述で問う
答えの要点:正解に必要な知識は三点。第一に作者と作品で、ホメロスが『イリアス』と『オデュッセイア』、ヘシオドスが神々の系譜を語る『神統記』と農事や教訓を説く『労働と日々』を残した、と組み合わせられること。第二にギリシア宗教の特徴として、多神教であり、神々が人間と同じ姿(人間の形をとる神々)を持ち、嫉妬や恋愛など人間くさい感情で動く点を挙げられること。第三にギリシア神とローマ神の対応で、ゼウスとユピテル(ジュピター)、ポセイドンとネプトゥヌス、アテナとミネルウァ、アフロディテとウェヌス(ヴィーナス)、アレスとマルス、アルテミスとディアナ、ヘルメスとメルクリウスが対応する、と答えられれば取れる
腕試し(オリジナル問題)
過去問の丸写しではなく、この記事のために作った自作の練習問題です。腕試しにどうぞ。
問1オリュンポス十二神の一覧は、最後の一席にヘスティアを置く版と、ディオニュソスを置く版で揺れることが知られている。(1)ヘスティアとディオニュソスがそれぞれ何を司る神かを述べ、(2)この入れ替わりが十二神という枠組みの性格について何を示しているかを、簡潔に説明せよ。
問2アテナとアフロディテは、どちらも通常の出産とは異なる誕生をしたと語られることがある。両者の代表的な誕生の由来をそれぞれ述べ、二つの誕生の語り方の対比を一言でまとめよ。
問3ヘパイストスが、妻アフロディテとアレスの密通を見破り、精巧な網で二人を寝床ごと捕らえて神々の前にさらしたという挿話は、叙事詩『オデュッセイア』の中で吟遊詩人が歌う物語として登場する。この挿話が、オリュンポスの神々の描かれ方についてどのような特徴を示しているかを説明せよ。