第5夜 日本神話(古事記) その1
イザナギとイザナミ、日本列島の出生届が強すぎる
日本列島は、神さま夫婦がセックスして産んだ。しかも最初は失敗して、子どもを舟で流し、上司みたいな神に相談してからやり直す。国の始まりがもう家庭内会議と分娩室の混合事故だ。
海を混ぜたら島ができた
















柱を回ってセックス会議
















ヒルコを流して列島が産まれる

















火の神で夫婦が終わる
















暗記用
これだけ覚えたら、教養人の顔で会話に入れるフレーズ
口に出す時は、言葉と読みをセットで覚えると強い。
イザナギとイザナミ(いざなぎといざなみ)
日本列島を産んだ夫婦神。国産みの主役。
オノゴロ島(おのごろじま)
矛で海をかき混ぜて最初にできた島。大阪湾あたりという説も。
国生み(くにうみ)
夫婦神のセックスで島を産むという、日本列島の出生の話。
ヒルコ(ひるこ)
最初に生まれて葦舟で流された子。のちに恵比寿様と結びつく伝えも。
よくある質問
- Q. 国生みとは何か?
- A. イザナギとイザナミがオノゴロ島でセックスし、日本列島の島々や自然の神々を産む古事記の始まりの物語だ。
- Q. オノゴロ島はどこにある?
- A. 淡路島周辺、沼島、大阪湾あたりなど複数の説がある。古事記ではイザナギとイザナミが最初に降り立つ島として語られる。
- Q. ヒルコとは誰か?
- A. イザナギとイザナミの最初の子だが、うまく育たない子として葦の舟に乗せて流される。のちの列島誕生の前段に置かれる存在だ。
- Q. なぜ国生みはやり直しになる?
- A. 一回目はイザナミが先に声をかけたため良くないとされ、上の神々に相談して、イザナギから声をかける形でやり直す。
- Q. カグツチとは何の神か?
- A. 火の神だ。イザナミはカグツチを産んだことで大やけどを負って死に、怒ったイザナギはカグツチを斬る。
次に読む
初夜の前に婚姻届が出せない二人
- 民法734条一定の近親者の間での婚姻を禁止する規定。
- 刑法199条人を殺した者に科される罪の規定(殺人)。
- 刑法218条高齢者や幼児、病者などを保護する責任のある者が、その保護を怠り遺棄等を行う行為に関する規定。
- 児童虐待防止法児童に対する虐待の防止や、被害を受けた児童の保護などを定める法律。
- 公有水面埋立法
元になった物語の出来事に、現代日本の実在する法令を当てはめたらどの条文に触れうるか、という読み物としての見立てです。条文番号だけを並べています。
入試に出た
この作品が実際の大学・高校入試でどう問われたかを、出典を明記して紹介します。
- 大学入学共通テスト 倫理2023倫理(第2問 日本の思想)
出典: 古事記・記紀神話
第2問(日本思想)の問2で、イザナミとイザナギの国生み、天つ神、「祀るとともに祀られる神」など記紀神話の神々の性格に踏み込んだ正誤4択が出た。東進の設問別分析が「突っ込んだ内容で難しかった」と評した問題。
答えの要点:押さえるのは2点。(1)イザナギ・イザナミは自分の思いつきではなく、高天原の天つ神たちに「漂っている国土を固め成せ」と命じられて矛で海をかき回し国生みをした(命令する上位の神→実行する二神、という構図)。(2)日本の神は人間から祀られるだけでなく、自らもさらに上位の神を祀る「祀るとともに祀られる神」であり、キリスト教のような唯一絶対の創造神ではない(和辻哲郎が指摘した日本の神の性格として倫理教科書に載る定番)。この2点を知っていれば選択肢が切れる。
- センター試験・共通テスト 日本史(定番テーマ)複数年度で頻出日本史B・日本史探究(奈良時代の文化)
出典: 古事記・日本書紀(記紀)
古事記と日本書紀の編纂事情の正誤問題・整序問題。いつ、どの天皇の命で、誰がどう作ったか、両書の違いは何か。受験対策サイトでは「712年・稗田阿礼・太安万侶」のセットは最頻出の定番知識とされる。
答えの要点:古事記は712年完成。天武天皇が稗田阿礼に帝紀・旧辞を誦習(暗誦)させ、天武の死後、元明天皇の命で太安万侶がそれを筆録して献上した。「阿礼が語り、安万侶が書く」のペアと「命じた天皇は天武と元明の2人」を押さえる。対比で日本書紀は720年、舎人親王らの編纂による漢文・編年体の正史。この対比(古事記=国内向け神話中心、日本書紀=対外を意識した正史)で正誤が切れる。
腕試し(オリジナル問題)
過去問の丸写しではなく、この記事のために作った自作の練習問題です。腕試しにどうぞ。
問1イザナギとイザナミの国生みで、最初の子ヒルコが生まれたあと2神はどうしたか。その原因は何とされたか。
問2イザナミの死因と、その直後にイザナギがとった行動を述べよ。